2章 手ごたえ

2章 手ごたえ

勇気づけをし、見守る指導へ

私の道しるべとなったものが二つあります。「アドラー心理学」と「コーチング」です。
私の周りには、アドラー心理学を推奨する方やビジネスコーチとして生計をたてられている方がおり、この二つの考え方の存在を知りながら、本気で取り組んでこなかった私が、32歳の変化の時にこの二つを軸にやってみようと思いました。

なぜなら、この二つには大きな可能性を感じたからです。
このままでは、なりたくない自分、やりたくない指導法を20年近くやり続けなければならないという不安からも解放されたかったからでもあります。

目標である「よりよい社会作りへの貢献」の達成のために必要な、生徒、保護者、地域、職場の連携を良いものしていくことにもつながると感じていました。
「アドラー心理学」では、

  1. Iメッセージで、私とあなたは対等であるという横の関係で接していく。
  2. ②相手へ勇気づけをし、私はいつでも助けますよという姿勢を伝えながら見守る。
  3. ③尊敬し、尊敬を伝えるために、適切な行動に対して、「ありがとう」と「うれしい」の言葉をかける。

この3つを心がけました。コーチングは、①まず、聞く「どう、思う?」②受け止めるだけ「なるほどな」 ③答えは無限にある 判断基準は「みんなにとって、その答えが幸せかどうか」この3つ心がけました。

手ごたえ

私の業務は、クラス運営、授業、日常業務、部活動と大きく分けて4つでした。
それぞれの場面ごとに、関わる頻度や関わる深さが違ってきます。
教員や保護者、地域の方々とともに働く時間もあります。
どんなときにも、アドラーの教えとコーチングを心がけました。そうすると、劇的に私の見え方が変わっていったのです。

例えば、1年生でさっそく校則を違反した2人の生徒がいました。謹慎処分というやつです。自宅で課題をやりながら、反省するという罰が与えられました。
これまでの私なら、ここぞとばかりに、縦の関係作りに勤しみ、罵声を浴びせ、落とし込もうとしたでしょう。しかし、私の口からでたのは、「どう思う?」でした。
生徒たちはともに「高校は卒業したいから、これからは絶対にしない」と言ってくれました。私は、「その言葉を聞けて、うれしいよ」と伝えました。この生徒たちの中学校までの行動の様子は知っていました。

だから、この失敗を犯すことも予想の範囲内でした。ただ、大きな失敗が続けば学校にはいられなくなります。だから、この答えを本人の口から聞けたことが、嬉しかったです。

このことから、失敗をも肯定できる見え方に変化していき、成功はともに喜び、失敗はともに振り返る。どちらも次につなげることができるようになったことで、みなさんとの距離が縮んでいきました。全く充実感が違いました。

うつへ向かう日々カテゴリの最新記事